空き家の問題は、空き家そのものの問題だけではありません。劣化した建物や生い茂った雑草は、それだけで町の景観を悪化させます。また、近隣の方とのトラブルの原因となったり、景観の悪化に伴って治安の悪化を招く危険性もあります。空き家問題は所有者だけの悩みにとどまらない、社会的に影響力のある大きな問題なのです。
老朽化した建物、生い茂る雑草といった景観を破壊する空き家は、見た目が良くないということだけではなく、害虫や害獣が繁殖したり不法投棄の標的にされるなど、さまざまな問題を引き起こします。そういった状況を放っておくことで、その地域の治安悪化を誘発します。地域の環境悪化が連鎖することにより、結果的に凶悪な犯罪と結びついてしまうのです。治安の悪化は、もはや自分でコントロールできる問題ではありません。ひどい状況にしてしまわないためにも、管理の重要性を理解することが必要です。
「割れ窓理論」とは、窓ガラスが割れたまま放置されていると、その建物は管理されていないものと考えられ、ごみが捨てられて地域の環境が悪化し、やがて凶悪な犯罪が多発してしまう、という犯罪理論のことです。空き家は、たったそれだけで地域全体の治安を悪化させ大きな犯罪に至る危険があるという深刻な問題なのです。
上記で、空き家問題の抱える恐ろしい一面を記していますが、きちんと定期的に管理することで犯罪や治安悪化を防ぐことが出来ます。何か問題が起きてからではなく、早いうちに対策を施すことが何より大切なのです。「空き家」という印象を与えないためにも、外装・内装ともに点検・確認をして、清潔に保ちましょう。また、簡単に侵入されないようにドアや窓を頑丈にすることも良い対策になります。